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"Louis Armstrong, Charlie Parker." (Miles Davis summarizing the history of jazz)

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Jazz Top 10

JTがかつて大規模に行ったアンケートをもとに曲単位でトップ10を出してみました。資料が手元にないので記憶を頼りにしていますがほぼ間違いないと思います。ブログ記事のあるアルバムについては、文末に(>記事を読む)と付け加えました。

somethinelse第1位 Autumn Leaves / Canonball Aderley (Somethin' Else)
キャノンボール・アダレイ(as) マイルス・デイビス(tp) ハンク・ジョーンズ(p) サム・ジョーンズ(b) アート・ブレイキー(ds) 
1.枯葉 2.ラブ・フォー・セール 3.サムシン・エルス 4.ワン・フォー・ダディー・オー 5.ダンシング・イン・ザ・ダーク (1958年)
名義上はキャノンボール・アダレイですが、実質的にはマイルスの作品。印象的なイントロ、一音入魂の「泣きのペット」マイルスと空襲警報のごとき「笑いのアルト」キャノンボールの対比も素晴らしい永遠の名作です。(>記事を読む)

roundmidnight第2位 Round about Midnight / Miles Davis (Round about Midnight)
マイルス・デイビス(tp) ジョン・コルトレーン(ts) レッド・ガーランド(p) ポール・チェンバース(b) フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)
1.ラウンド・アバウト・ミッドナイト 2.アー・リュー・チャ 3.オール・オブ・ユー 4.バイ・バイ・ブラックバード 5.ダッズ・ディライト 6.ディア・オールド・ストックホルム (1955年・1956年)
マイルス第1次黄金クインテットの姿を余すところなく捉えた名作。同時期のプレスティッジの作品に比べても念入りな作品に、マイルスの意気込みを感じます。タイトル曲のみならず、全てにマイルスの意思、行き届いた神経を感じさせる本当の名演。(>記事を読む)

waltzfor debby第3位 My Foolish Heart / Bill Evans (Waltz for Debby)
ビル・エバンス(p) スコット・ラファロ(b) ポール・モチアン(ds)
1.マイ・フーリッシュ・ハート 2.ワルツ・フォー・デビイ 3.デトゥワ・アヘッド 4.マイ・ロマンス 5.サム・アザー・タイム 6.マイルストーンズ (1961年) 
ピアノ・トリオの歴史を塗り替えたエバンス?ラファロ?モチアントリオによる、1961年6月25日ニューヨークはヴィレッジ・ヴァンガードでのライブから、耽美的なトラックを選び出して編集。この1枚からジャズに入門した人も数知れない、超弩級の名盤の冒頭を飾る代表曲。(>記事を読む)

saxophone colossus第4位 St. Thomas /Sonny Rollins (Saxophone Colossus)
ソニー・ロリンズ(ts) トミー・フラナガン(p) ダグ・ワトキンス(b) マックス・ローチ(ds)
1.セント・トーマス 2.あなたは恋を知らない 3.ストロード・ロード 4.モリタート(マック・ザ・ナイフ) 5.ブルー・セヴン (1956年)
ソニー・ロリンズの最高傑作であるばかりでなく、バップに始まるモダン・ジャズ史上最大の傑作といわれる一枚。その冒頭を飾る楽しさあふれたカリプソ・ナンバー。(>記事を読む)

My Favorite Things第5位 My Favorite Things / John Coltrane (My Favorite Things)
ジョン・コルトレーン(ss, ts) マッコイ・タイナー(p) スティーブ・デイビス(b) エルビン・ジョーンズ(ds)
1.マイ・フェイバリット・シングス 2.さよならを言うたびに 3.サマータイム 4.バット・ノット・フォー・ミー (1960年) 
怒涛のインパルス時代に突入する直前の、アトランティックの最高傑作。冒頭のタイトル曲はモードを完成させ、ソプラノサックスでも独自の境地を開いた代表曲。(>記事を読む)

Kind of Blue第6位 So What / Miles Davis (Kind of Blue)
マイルス・デイビス(tp) キャノンボール・アダレイ(as) ジョン・コルトレーン(ts) ビルエバンス, ウィントン・ケリー(p) ポール・チェンバース(b) ジミー・コブ(ds)
1.ソー・ホワット 2.フレディー・フリーローダー 3.ブルー・イン・グリーン 4.オール・ブルース 5.フラメンコ・スケッチ (1959年)
モードジャズ奏法が確立された、歴史上最も重要な一枚。このアルバム、この曲によって60年代以降のジャズの方向が決定付けられたともいえます。冒頭のこの曲はとりわけ印象深いナンバー。(>記事を読む)

The Scene Changes第7位 Cleopatra's Dream / Bud Powell (The Scene Changes)
バド・パウエル(p) ポール・チェンバース(b) アート・テイラー(ds)
1.クレオパトラの夢 2.デューイッド・ディード 3.ダウン・ウィズ・イット 4.ダンスランド 5.ボーデリック 6.クロッシング・ザ・チャンネル 他全9曲 (1958年)
バド・パウエル後期の名盤で渡仏直前の吹き込み。「クレオパトラの夢」はTV-CFにも使われ、エキゾチックで哀愁あふれたメロディーラインが人気の曲。

Moanin第8位 Moanin' / Art Blakey and Jazz Messengers (Moanin')
リー・モーガン(tp) ベニー・ゴルソン(ts) ボビー・ティモンズ(p)ジミー・メリット(b) アート・ブレイキー(ds)
1.モーニン 2.アー・ユー・リアル 3.アロング・カム・ベティー 4.ドラム・サンダー・スーツ 5.ブルース・マーチ 6.降っても晴れても (1958年)
ファンキー・ブームの60年代初頭という時代を象徴するアルバム。ボビー・ティモンズのこの曲を引っさげて61年に来日したジャズ・メッセンジャーズは、日本に空前のファンキーブームを巻き起こしたと言われています。

cool struttin第9位 Cool Struttin' / Sonny Clark (Cool Struttin')
アート・ファーマー(tp) ジャッキー・マクリーン(as) ソニー・クラーク(p) ポール・チェンバース(b) フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)
1.クール・ストラッティン 2.ブルー・マイナー 3.シッピン・アット・ベルズ 4.ディープ・ナイト (1958年)
ジャズ喫茶で一大ブームを巻き起こしたアルバム。このブルースは、ジャズがもっとも純粋でジャズらしかった時代を象徴する一曲として語り継がれていくと思います。(>記事を読む)

Maiden Voyage第10位 Maiden Voyage / Herbie Hancock (Maiden Voyage)
フレディー・ハバード(tp) ジョージ・コールマン(ts) ハービー・ハンコック(p) ロン・カーター(b) トニー・ウィリアムス(ds)
1.処女航海 2.ハリケーンの目 3.リトル・ワン 4.サバイバル・オブ・ザ・フィッテスト 5.ドルフィン・ダンス (1965年)
ハービーがその音楽的な能力を全面展開させた作品。それまでのジャズとはガラッと雰囲気が変わり、クールで新しい時代を予感させる音楽として、ジャズを超えた影響を与えたといわれます。(>記事を読む)