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Harry Edison: The Inventive Mr. Edison (Pacific) | jazz.info

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Harry Edison: The Inventive Mr. Edison (Pacific)

September 12th, 2007 · No Comments

Mr Edison

9月に入ってから雨が続きますね。そうです「9月の雨」です。 "September in the Rain"。ジョージ・シアリングは有名ですが面白くない。たまには若い人を取り上げようと思って、ロイ・ハーグローヴの『パブリック・アイ』を探したけれど見つからない。ひょっとしたら、学生に貸したかもしれません。いまから10年前ぐらい、学バンのトランペッター達は口を揃えて「ロイ・ハーグローヴが好きです」と答えていました。そんな一人に貸したのか、とにかく見つからない。おまけに現在では廃盤になっているようです。その代わりというわけではないのですが、ハリー・"スイーツ"・エディソンが「9月の雨」を吹いたアルバムがこれです。

「中間派」という言葉があります。これは純然たる日本発の用語で、発明は大橋巨泉氏といわれています。その内容は、「モダン・ジャズの時代に入ってもスイング・スタイルでやっていた人々のセッションだが、古色蒼然たるスタイルではなくモダンなフレーバーも取り入れたスタイル」というもので、バック・クレイトン、ヴィック・ディッケンソン、バディー・テイト、ルビー・ブラフ、そしてハリー・エディソンなどによるセッションのことを指します。ベイシーアイツが多いのは、もともとベイシー・バンドがモダンに近かったということでしょう。中間派とはミュージシャンやスタイルそのものを指す言葉ではなく、セッションの方向性を指す言葉と考えるといいでしょう。

このアルバムもそんな「中間派セッション」の一つで、西海岸の名門クラブ「ヘイグ」でのライブ録音です。メンバーは"スイーツ"のほか、アーノルド・ロス(p)、ジョー・カムフォート(b)、アルヴィン・ストーラー(ds)で、録音日時は53年の7月1日となっています。

A面1曲目の "September in the Rain" は、中間派の魅力が充分に表れた演奏です。ミディアム・テンポで余裕があるんですね。こういう演奏を聴きながら雨の日に屋内で過ごす気分はまた格別です。2曲目の "S' Wonderful", 3曲目の "Just You, Just Me" も同じくリラックスした演奏で楽しい。4曲目 "Indiana" はバド・パウエルの名演、そして「ドナ・リー」の元歌としても有名ですが、実は1917年作の超古い曲。チョッパヤのテンポでスイーツが張り切ったソロを取ります。「12番街のラグ」のフレーズを引用したり、リフを積み上げていったりと縦横無尽なソロ。続くピアノ・ソロでは、後半まんま「ドナ・リー」のフレーズが出てきて面白い。ドラムとペットの4バースを経てテーマに戻って終わり。古い曲のため逆にモダン風味が強い演奏になっているようです。

B面1曲目の "Pennies from Heaven"は、A面の「インディアナ」とは反対にスイング時代のジャム・セッションなどでもよく取り上げられたのですが、ここでは逆に一番伝統的でスイングスタイルの風味が強い演奏になっています。こういうところが面白い。2曲目はバラードの "These Foolish Things"。スイーツのメロディーと一緒にピアノやベースも自由に間を埋めながら歌っています。アドリブに入ると、かなり自由に崩して、一時「ウィロウ・ウィープ・フォー・ミー」になったり、ブルース・リフを繰り出したりとやりたい放題です。ピアノが半コーラスソロを取った後、サビから再びスイーツに戻して後テーマかと思いきやアドリブのまま吹き続け、コーダはパーカーがよくやるクラシックをもじったフレーズと "If I Had You" をくっつけておどけたエンディングです。3曲目は "Tea for Two"。リフの畳み掛けで盛り上がり、聴衆のものと思われる掛け声まで入っています。それに鼓舞されたのかベイシー楽団の「ティックル・トー」の一節を長々と引用してさらに盛り上がったソロを取ります。その後ピアノがソロを取り、再びスイーツに戻して1コーラスアドリブした後、後テーマをきっちり吹いて終わります。

「9月の雨」だけでなく、中間派セッションの魅力溢れるライブ盤。ジャケ違いですがCD化されていてボーナス・トラックもあるようです。

Tags: Edison, Harry Sweets · trumpet

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