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Stan Getz: Getz / Gilberto (Verve) | jazz.info

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Stan Getz: Getz / Gilberto (Verve)

July 27th, 2007 · 3 Comments

getz gilberto

ボサノバは人工的な音楽だそうで、'50年代半ばにアントニオ・カルロス・ジョビンやジョアン・ジルベルトらによって創り出されたそうです。サンバのリズムと、それとは対照的にクールで内省的なジャズとを融合させることによって出来たボサノバ(新しい感覚)は、1963年ゲッツとジョアン・ジルベルトによるこのアルバムで、逆にジャズに対して大きな影響とブームを引き起こすことになりました。

このアルバムの中でも特に有名なのが "Girl from Ipanema"、ジョアン・ジルベルトのポルトガル語による歌に続いて出て来る、妻アストラッドが歌う英語の歌が面白いわけです。まずたどたどしい英語。英語がヘタだと自ら卑下する日本人だってもう少しは上手く歌えそうなほどローマ字読みしたかのような英語。「ガールフロムイパネマゴースオーキン」ですから。更に「アー」っていう間投詞がなんとも言えずコケティッシュでニュアンスに富み、私たち妄想族の妄想を膨らませるわけです。

と言うようなわけでアストラッド・ジルベルトにばかり注目が集まる(ホントに?)「イパネマの娘」ですが、ここでのゲッツのワンコーラスのソロは一種「テナー奏法のいただき」を極めているような感じがするんですね。まず、全体がサブトーンで構成されている。サブトーンというのは、よくサックスの低音で「ボボボとかズズズ」というように掠れたような音の成分が含まれているのを耳にしますが、あれです。普通は低音で出すものなんですが、ゲッツの場合、中音息から高音域まで満遍なくサブトーンが響き渡っています。

Aメロディーの部分はアドリブというよりも原曲のフレーズを生かしたフェイクのようなソロを吹きます。ここではアーティキュレーションやハーフ・タンギングを駆使し、原曲よりもずっとニュアンス豊かに独特の世界を繰り広げます。そしてサビに入るとコード・チェンジを頻繁にして原曲よりもはるかに美しく、むしろもともとそのフレーズこそここに当てはまるのではないかと思わせるような自然なアドリブ。そして徐々に元歌を思い出させるようなフェイクに戻りたった1コーラスですが驚異的なソロを終えます。私自身このアドリブを採譜したものを手に入れて何度もコピー練習しましたが、いくら吹いても似ても似つかないものになるので泣く泣く諦めました 🙁

そのほかにも "Desafinado"、"Corcovado"、"O Grande Amor"などボッサの名曲が目白押しです。 "Desafinado" とは「調子っぱずれ」という意味だそうで、私なども時折ギターでこの曲を弾いてはタイトルに恥じない演奏となっています。

「黒いオルフェ(カーニバルの朝)」も名演なのですが、これは別のアルバム『黒いオルフェ』に入っています。ただ、最近はボッサをまとめたようなアルバムもあるので、そちらで求めてもいいかもしれませんね。

Tags: Getz, Stan · tenor sax

3 responses so far ↓

  • 1 えんたつ // Jul 27, 2007 at 9:48 pm

    はじめまして。yasさんのブログからおじゃまさせて
    頂きました。えんたつと申します。
    すごい情報量ですね。勉強になります。
    これからも訪問させて頂きます。

  • 2 G坂 // Jul 28, 2007 at 10:55 am

    こちらこそよろしくお願いします。

    粋なHNですね。ファンなんですか?

  • 3 えんたつ // Jul 28, 2007 at 11:24 am

    はい、実は中学生ぐらいからのあだ名なんです。
    これからも宜しくお願いします。

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