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Chu Berry: Blowing Up a Breeze (Pavilion Records) | jazz.info

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Chu Berry: Blowing Up a Breeze (Pavilion Records)

July 27th, 2007 · 2 Comments

chu berry

チャーリー・パーカーに影響を与えたミュージシャンというとレスター・ヤングが筆頭に挙げられますが、その他にもバスター・ウィリアムスやジミー・ドーシーなどがいます。その中でもパーカーが息子にまでその名をつけるほど心酔していたのがチュー・ベリーです。もちろん「チュー」などという名前をつけたわけではなく、彼のファーストネーム「レオン」を取ったそうです。

特にパーカーが良く聴いていたといわれるのが "Stealin' Apples"、フレッチャー・ヘンダーソン楽団での演奏です。この演奏を捜し求めてネット検索をした結果、すぐに見つけたのが今回紹介するCDです。22曲も入っていて、古い演奏は味が濃いので通しで聴くと疲れやすい。だから聴くでもなく流していて椅子から飛び上がりました!8曲目の "Star Dust"が「"あの"スターダスト」だったからです。

私が高校生の頃、ということはシカゴジャズなんかも探し始めた頃、高校の理科の授業でNHKの教養番組『コスモス』を見せられました。ビッグバン理論かなんかを下敷きにした当時としては最新の宇宙論を紹介した番組です。ダメな高校生だった私は暗い教室を幸いにして居眠りを決め込んでいたのですが、途中で挿入された「スターダスト」で一気に目が覚めました。なんともしみじみして枯れた味わいのトランペットが吹くスターダストのメロディーが実によい。テンポは普通聴くバラード調の「スターダスト」よりも気持ち速め。そしてピアノにソロが移るあたりでBGMが終わりました。

さあ、それからは寝ても覚めても「スターダスト状態」。まずNHKに電話で問い合わせてみると「あの番組は海外のものをそのまま買い付けたので分かりません」とつれない返事。たまたま城達也さんの名番組『ジェットストリーム』で「スターダスト特集」をやるとFM誌(なつかしー)に出ていたので早速聴いてみました。有名なライオネル・ハンプトンのパサディナ公会堂での「スターダスト」、これは違う。エリントンの濁ったようなハーモニーの「スターダスト」、これも違う。サラ・ヴォーンのこねくり回したような「スターダスト」、フシが違うよ。コルトレーンの資質を無視したような「スターダスト」、違いますがなにか?作曲者ホーギー・カーマイケルの「スターダスト」、本当に作曲者ですか?クリフォード・ブラウンの「スターダスト」、上手いのは分かったけど違うよ。どれもこれも違う。そもそもモダンジャズじゃないし。こうなるともう「スターダスト」の入ったアルバムはとりあえず買ってみる、お金はないけれど、という話になり集めはじめます。サッチモの「スターダスト(オーメモリーバージョン)」など有名なので期待して買ってみても、ハズレ。あと有名な「スターダスト」で、まだ聴いていないものといえばビング・クロスビー、チョコレート・ダンディーズ、ジャンゴ・ラインハルトぐらいしか残っていません。これも追々手に入れていくのですがどれも違う。そもそもあの滋味あふれるトランペットは誰だ?サッチモやロイ・エルドリッジ、バニー・ベリガン、ハリー・ジェイムスのような輝かしいトランペットではなくて、もっと地味系のマグシー・スパニアとかジョー・スミスとかではないかと当たりをつけますが、見つかりません。そして忘れかけていた頃、ひょっこり出会ったのが上のCDでした。リーダーがチュー・ベリーなので引っかかってこなかったといえば言い訳ですが、なんと言ってもペットが自分で除外していたロイ・エルドリッジであったことが驚きです。ロイのデッカ盤「スターダスト」はすでに聴いていたのですが、輝かしく高らかな音なので、「これは違うな」と決めてかかっていたのです。

収集の過程で分かったこともあって、「スターダスト」は発表された当時のほうが、むしろテンポが速くインテンポで演奏され、時代が下ってアーティー・ショウのスターダストあたりからバラードとしての解釈が表に出てきて、モダンジャズ時代になるとバラード一色となっていったようです。そしてチュー・ベリーとロイによるこの38年の吹き込みは、当時としては珍しくテンポを落とした演奏です。こうして集めたレコード・テープのたぐいがコレクションのもう一つの骨格をなす「スターダストの系譜」になりました。

このCDもまた、出会ってから約20年後に手元に届いたわけです。

チュー・ベリーはコールマン・ホーキンス系の男性的なテナー奏者で、フレッチャー・ヘンダーソン楽団に在籍するなど活躍していましたが、31歳という若さで亡くなりました。このCDには彼の魅力的なフルヴォイスのテナーがたっぷり収められています。

Tags: Berry, Leon Chu · tenor sax

2 responses so far ↓

  • 1 yas // Jul 28, 2007 at 7:38 am

    耳で聴いた音楽を記憶しているなんて凄いですね!
    チュー・ベリーという人は、知りませんんでした。
    チャーリー・パーカーが心酔していたのですか。〆(.. )
    色々な方々が「スターダスト」を演奏しているのですね。
    やはり、演奏方法やアレンジも違うのでしょう。

    デッカとは、あのデッカでしょうか?
    ワタクシが知っている、デッカは、ストーンズが在籍してた
    レーベルという知識くらいです(笑)
    しかも、イギリスのレーベルとばかり思っていました?。

    また、ギル・エヴァンスの、ジミ・ヘンドリックの曲を
    アレンジしたアルバムを探しているのですが、
    地元には、中々ありません(ToT)
    今度、徹底的に探してみたいと思います

  • 2 G坂 // Jul 28, 2007 at 10:54 am

    デッカについてWikipediaを読んでみましたが、もともとはイギリス・デッカの子会社だったものが、第二次大戦中に資本関係が切れて独立したようです。

    ギル・エバンスのジミヘンものですが、私も知りませんでした。こちらでも調べようとも思いましたが、「調べることの面白さ」もあるのでぜひ徹底捜索してみてください 🙂

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