秋から冬にかけて、聴くべきジャズには事欠かないし、そもそも「ジャズといえば秋冬でしょ、それがなにか?」ぐらいの勢いでジャズを聴いているのですが、クリスマスの直前となると様相が変わってきます。なにを聴くべきか迷い始めるんですね。オーソドックスにビング・クロスビーの「ホワイトクリスマス」やその他、ジャズボーカル版クリスマスソングを聴くべきか、それとも、ここは一発パーカーの「ホワイトクリスマス」(ロイヤルルーストのVol. 2にあります)を汚い音で聴くことで、ジャズファンとしてのオーセンティシティーを誇示すべきか、それとも幻盤といわれたデューク・ピアソンの「メリー・オール・ソウル」を今年こそは入手すべきか迷うわけです。まあ、嘘ですけれどね。
クリスマスソングで、私が一番好きなのは、John Lennonの"Happy Xmas (War Is Over)"です。あからさまな反戦歌です。私自身があからさまな反戦主義者なので、この歌に惹かれるのでしょう。特に冒頭の二行が美しい。
So this is Christmas,
What have you done?
(さて、クリスマスだが、
あなたはこの一年何をやってきたの?)
記念日であれ行事であれ、その本質的な意味はそれまでの来し方を振り返り、行く末に対して実践的な激励を行うべき機会だと思うので、この二行は極めて重く私にのしかかってきます。現在完了形が余計に響いてきます。ということで、クリスチャンではない私にしても、クリスマスは来年を迎える直前にもたらされた良い反省の機会であり、自分の理想や理念と現実との距離感を見直す絶好の機会になっている、というかしているのです。
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