アルトのジャッキー・マクリーンが亡くなりましたね。
50?60年代のプレスティッジ、ブルーノートを盛り上げたハード・バップの申し子みたいな人で、ちょっと怪しいピッチとくすんで塩辛い音色(アルトは普通艶やかな音色になる)で、一聴してわかる独自の個性を持っていました。
彼はリーダー作だけでなく、サイドマンとしても活躍していましたから、BNの有名どころを聞けば必ず聞こえてくる人でもあります。特に私が好んで聞くのが下にジャケットを挙げたA Long Drink of the Bluesです。
私はLPで持っているのですが聞くのはもっぱらB面。ワン・ホーン物でスタンダードをやっています。"Embraceable You", "I Cover the Waterfront", "These Foolish Things"とビリー・ホリデイの得意曲を並べアルト一本で陰影豊かに吹いているのが心地よい。Left Aloneと同じで、ビリーのフィーリングをうまく伝えています。しかし、このアルバムが一番好きというあたりに自分の趣味の保守性に改めて気づいたりもします。Damon's DanceやJackie's Bagといった後期の名作もファイバリットには挙がらないし、Let Freedom Ring!なんていう「おっかない」タイトルのものには(笑)端から食指が動かないからです。
LPのA面、タイトル曲でもある"A Long Drink of the Blues"はブルースのスタジオセッション。ミスリードがあって録り直しになり、賑やかに騒いでいる模様などがそのまま録音されています。
2006年3月31日(享年73歳)
合掌
この記事で取り上げたCD
0 responses so far ↓
There are no comments yet...Kick things off by filling out the form below.
Leave a Comment