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	<title>jazz.fukao.info &#187; piano</title>
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	<description>&#34;Louis Armstrong, Charlie Parker.&#34; (Miles Davis summarizing the history of jazz)</description>
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		<title>Billie Holiday: A Portrait of Billie Holiday - Disk 2 (Columbia)</title>
		<link>http://jazz.fukao.info/2009/08/24329.php</link>
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		<pubDate>Sun, 23 Aug 2009 15:36:15 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[Holiday, Billie]]></category>
		<category><![CDATA[vocal]]></category>
		<category><![CDATA[Wilson, Teddy]]></category>
		<category><![CDATA[Young, Lester]]></category>

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		<description><![CDATA[Side-A 1. Sun Showers 2. Yours and Mine 3. I'll Get By 4. Mean to Me 5. Foolin' Myself 6. Easy Living 7. I'll Never Be the Same 8. Me, Myself and I 9. A Sailboat in the Moonlight Side-B 1. Can't Help Loving' Dat Man 2. When You're Smiling 3. I Can't Believe that [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>Side-A<br />
1. Sun Showers<br />
2. Yours and Mine<br />
3. I'll Get By<br />
4. Mean to Me<br />
5. Foolin' Myself<br />
6. Easy Living<br />
7. I'll Never Be the Same<br />
8. Me, Myself and I<br />
9. A Sailboat in the Moonlight</p>
<p>Side-B<br />
1. Can't Help Loving' Dat Man<br />
2. When You're Smiling<br />
3. I Can't Believe that You're in Love with Me<br />
4. I'll Never Fail You<br />
5. The Man I Love<br />
6. All of Me<br />
7. I'm in a Lowdown Groove<br />
8. Love Me or Leave Me<br />
9. Until the Real Thing Comes Along</p>
<p>Disk 2の曲は以上のとおり。このアルバムのA面を彩るセッションはレスターヤングとビリーのインタープレイ、そしてメンバー全員による集中したソロとメンバー間に漂うグルーヴにより、ジャズ史上最高のセッションと言われます。私も、この面は何度かけたか計り知れません。最初の4曲は'37年5月11日のセッション。メンバーはレディーのほかバック・クレイトン(tp)、バスター･ベイリー(cl)、ジョニー･ホッジス(as)、レスター･ヤング(ts)、テディー･ウィルソン(p)、アラン･リュース(g)、アーティー･バーンスタイン(b)、コジー･コール(ds)。1曲目"Sunshower"ではレスターのイントロの後、クレイトン、ホッジスによるテーマ演奏が続き、バスターのオブリガートを伴ってビリーが抑えた感じで入ってゆき盛り上がった感じで抜けてゆきます。テディーのソロの後は、レスターの1、3拍（表）にアクセント置く意表をついたアドリブを経てコーダになります。2曲目の"Yours and Mine"もホッジス、クレイトンによるテーマーからビリーの歌、そしてテディー、レスターのソロへとつながります。3曲目の "I'll Get by"でホッジスのテーマの後に出てくるビリーは、"I Cried for You"以上にメロディーの動きをセーブして、おそらく数音だけで構成されている実に風変わりでいながら、きわめてモダンな感覚をもつ歌い方でこの曲を元歌以上に魅力あるものに仕上げています。そして、この日最大の成果はやはり "Mean to Me" でしょう。冒頭でテーマを吹くレスターがすごい。2回目のAの部分ですでに倍テンでメロディー崩してしまい、クレイトンのサビの後はまったく新しいメロディーを即座に取り出してきます。ここでも、レスターはあえて1、3拍にアタックをつけるといった意表をついたアドリブを展開します。続いて入るビリーの歌も圧巻で、彼女特有の後乗りで歌った後、最後のA（つまりレスターが表にアクセントを置いた部分）でレスターと同様に表拍にアタックを入れていきます。この一体感が彼らのセッションの最大の魅力です。<br />
<div id="attachment_328" class="wp-caption alignnone" style="width: 235px"><img src="http://jazz.fukao.info/img/DSCF1371-225x300.jpg" alt="Lester Young" title="DSCF1371" width="225" height="300" class="size-medium wp-image-328" /><p class="wp-caption-text">Lester Young</p></div><br />
次の3曲は'37年6月1日のセッションでメンバーはクレイトン、レスター、ベイリー、テディーのほか、ギターがフレディー･グリーン、ベースがウォルター･ペイジ、ドラムがジョー･ジョーンズという「オール・アメリカン・リズムセクション」で構成されています。 "Foolin' Myself"はレスターが16小節、サビはテディー、後メロはクレイトンが吹き分け、ビリーの歌になります。この歌を聴くと、「彼女は自分がいったい何を歌っているのか熟知している」との評言が的を射ていることが分かります。同じことは次の "Easy Living"にも当てはまり、いったいこのバージョンを超える「イージー･リビング」などありえるのかという気にさせられます。とくにサビの最後 "They just don't understand"の解釈は圧倒的で、今でもこの曲を演奏する人は直接、間接的にこのバージョンの影響を受けています。当時まだ22の娘の演奏なのにね。つづく "I'll Never Be the Same" では、レスターによるオブリガートというより対旋律のように積極的な絡みにサポートされて一体感のあるビリーの歌が光ります。<br />
<div id="attachment_331" class="wp-caption alignright" style="width: 235px"><img src="http://jazz.fukao.info/img/DSCF1373-225x300.jpg" alt="若き日のレディー・デイ" title="DSCF1373" width="225" height="300" class="size-medium wp-image-331" /><p class="wp-caption-text">若き日のレディー・デイ</p></div><br />
最後の2曲は'37年6月15日のセッション。メンバーは上のメンバーのバスター･ベイリーに代わってエドモンド･ホール、テディー･ウィルソンに代わってジェームズ･シャーマンがピアノを弾いています。したがってテディー･ウィルソンのセッションではなくて、「ビリー･ホリデイと彼女の楽団」というクレジットになっています。ここに聞かれる "Me, Myself and I" と "A Sailboat in the Moonlight" は彼ら（とりわけビリーとレスター）による不滅の金字塔的作品です。"Me, Myself and I" では、ビリーが間奏をはさんで2コーラス歌うのですが、アプローチを変えることで、楽器演奏者とまったく同じ、あるいはそれ以上のレベルにたって（なぜならば歌詞というしばりがあるので）アドリブを展開していることがよく分かります。さらに "Sailboat"では、オブリガートをつけるレスターとビリーの間に、霊的としか言いようのない交感があって、お互いのフレーズを先取りしあいながらインタープレイの妙を繰り広げます。また、レスターによる表拍を強調したサビのアドリブが終わり、ビリーが歌い始めるや、彼はテナーでの最高音のひとつFを打ち出し、それに弾かれたように、ビリーが同様に表拍にビートを置いたフレーズで一音一音歌詞を叩きつけていくあたりはいつ聞いても背中に電流が走るほどです。ここまでのインタープレイは、モダンジャズになってもビル･エバンスとスコット･ラファロを俟たなければ生まれませんでした。</p>
<p>もしこの時点でビリーが引退してしまっていたとしても、彼女のジャズに対する影響は少しも減じることがなかったでしょう。しかし、彼女にはまだ使命がありました。それは「奇妙な果実」を歌うこと、そして後期のトーチソングを歌いついでいくことでした。これによってレディーは、ジャズに限定されず「歌の世界」そのものに影響を与えていくこととなったわけです。</p>
<p>まるで、締めの文章のようですが、まだB面が残っていました <img src='http://jazz.fukao.info/wp-includes/images/smilies/icon_cool.gif' alt='8)' class='wp-smiley' /> </p>
<p>B面1曲目、"I Cant Help Lovin' Dat Man"は'37年11月1日のセッションからで、この日のセッションにはビリーの十八番となる"My Man"も吹き込まれています。この曲では、メロディーの変化を極力抑えたビリー節がよく出ています。</p>
<p>2曲目と3曲目は年も改まった'38年1月6日のセッション。2曲目 "When You're Smiling"はレスターのアルバムで私が初めて聞いたビリー・ホリデイの吹き込みです。この演奏におけるレスターは神がかっていて、スイング時代としては最高のインプロヴィゼーションを展開しています。後にリー･コニッツがアルバム『トランキリティー』の中で、このアドリブラインをそっくり真似たのは有名な話です。ビリーの歌い方もモダンなフレージングです。4曲目 "I Can't Believe that You're in Love with Me"はテンポをぐっと落として叙情的な歌に仕上げています。</p>
<p>4曲目 "I'll Never Fail You" は'38年11月9日のセッション。続く"The Man I Love"は'39年12月13日と疎らになってきます。これは彼女がアーティー･ショーのバンドシンガーになったり、52丁目のクラブ「カフェ･ソサエティー」の呼び物になったりで、徐々にスターダムを駆け上がっていった結果かと思われます。"The Man I Love"でのビリーの歌とレスターのソロはこの時期屈指のもので、必聴の1曲といえます。</p>
<p>6曲目の"All of Me"は'41年3月21日のセッションで、ビリーとレスターによる、驚くべきインタープレイの妙が聴かれるトラックです。7曲目"I'm in A Lowdown Groove"は'41年5月9日、8曲目"Love Me or Leave Me"は'41年8月7日、そして最後のトラック"Until The Real Thing Comes Along"は'42年2月10日で、このセッションがコロムビアにおける一連のセッションの最後となります。"Love Me or Leave" は"Lullaby of Birdland"の元歌で、トリッキーなコード進行とメロディーを持っている曲ですが、ビリーがまったく自分のものとして料理してしまっていることに改めて驚かされます。</p>
<p>ビリーのコロンビアにおける吹込みの真価はビバップを飛び越えて、ウェスト･コースト･ジャズの時代になり明確な形をとります。リー･コニッツ、アート･ペッパー、ジェリー･マリガン、チェット・ベイカーといったミュージシャンたちが、レスターとのコラボにインスパイアーされてこの時代に吹き込まれた曲をモダンジャズとして蘇らせていくからです。さらにモダンジャズ期の歌手たちにとってこれらの吹き込みはお手本として、時には乗り越えるべき障害として彼らの前に立ちはだかることになるわけです。</p>
<p>そのビリー・ホリデイ本人はこの後、畢生の名曲「奇妙な果実」と出会い、自分自身の人生と歌とを重ね合わせることにより歌にドラマを持ち込むというそれまでにはない新たな「歌のあり方」を開拓していくのです。</p>
<p>この選集にきわめて近いアルバムを挙げておきます。1枚目はコロムビア時代をまとめた選集、2枚目は中でもレスターとのコラボに焦点を当てたすばらしいコンピです。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B00005Q45Y&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;m=amazon&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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		<title>Billie Holiday: A Portrait of Billie Holiday - Disk 1 (Columbia)</title>
		<link>http://jazz.fukao.info/2009/08/19320.php</link>
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		<pubDate>Tue, 18 Aug 2009 16:38:48 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[Holiday, Billie]]></category>
		<category><![CDATA[vocal]]></category>
		<category><![CDATA[Webster, Ben]]></category>
		<category><![CDATA[Wilson, Teddy]]></category>
		<category><![CDATA[Young, Lester]]></category>

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		<description><![CDATA[ビリー・ホリデイが亡くなって、今年で50年。ルイ・アームストロングと共に、それまでの歌のあり方を圧倒的な才能で一挙に転換してしまったこの20世紀最大の天才歌手をしばらく集中的に取り上げてみようと思います。 細かい]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/portbillie-300x280.jpg" alt="portbillie" title="portbillie" class="jack" /></p>
<p>ビリー・ホリデイが亡くなって、今年で50年。ルイ・アームストロングと共に、それまでの歌のあり方を圧倒的な才能で一挙に転換してしまったこの20世紀最大の天才歌手をしばらく集中的に取り上げてみようと思います。</p>
<p>細かいことを考えなければビリーは3つの時期に分かれます。前期（ブランスウィック・ヴォキャリオン時代)、中期(コモドア・デッカ時代)、そして後期(ヴァーヴ時代)。それぞれ吹き込んでいるレーベルに対応するだけでなく、楽曲に対するアプローチとコンセプトにも対応している。</p>
<p>今回は前期、つまりブランスウィックやヴォキャリオンに吹き込んでいた時代について取り扱いたいと思いますが、この時期についてまとめると｢リズムの時代｣と言えます。たとえば、この時期の最大のヒット作といえる"I Cried for You"をに耳を傾けるとそのことはたちどころに了解されるはずです。この元歌の出だしはメロディーの動きがとても激しいんです。"I"がミ、"cried"が上のシ、"for"がその下のラ、最後の"you"はオクターブ下のラにまで落ちていく。のど自慢の歌手が歌えばこの上昇下降の音形をこれ見よがしにトレースするのに対して、ビリーはこの出だしの5度のジャンプを省略し、これに代わってリズムでフレーズの妙を展開します。さらに続くフレーズではメロディーの動きを抑えて、ほとんど同一の音でリズムに綾をつけていきます。そう、これは後にロリンズが繰り出す｢モールス信号｣、さらに現代のラッパーたちの原型と呼ぶべきものです。こう考えると、NYの地下鉄で日本のサラリーマンがビリーのレコードを見ていたら、近づいてきたアフリカ系のラッパーの兄ちゃんが "May I see it?"と、普段なら使いもしないような "May . . ?"で「見せてください」と頼んだというエピソードもうなづけます。と言うことで、この時期のレディーは形式的にすでに完成され、何をどう歌うべきかと言う指針を後代に残した重要な時期であると思うのです。ちなみに、中期は｢フシの時代｣と言うべきであり、後期は｢心の時代｣というNHK教育テレビの日曜早朝の宗教番組のような様相を呈してきますが、それはまた次の機会に。ただ、この全てを通じて結局変わらなかったのは(それは激変したにもかかわらず)彼女の声であり、それは常にサックスのサウンドであったことです。激変したのに変わらなかったという彼女のパラドクスに関しては、後期に関する記事で取り上げる予定ですが、未定です。</p>
<p>伝記的には1932年ごろハーレムで歌っているところをジョン・ハモンド坊ちゃんに見出され、翌33年11月27日にベニー・グッドマン楽団(まだプレークする前)と共に吹き込んだ "Your Mother's Son-in-Law"が初レコーディングとなり、これ以降いわゆるコロンビア系の吹き込みは230曲とも、それ以上とも言われています。これについてすべて解説するのは骨が折れるので、今回はそのベスト集を下敷きに解説してみたいと思います。特に今回取り上げる『ビリー・ホリデイの肖像』はLP時代末期、油井先生監修の元、ビリー・ホリデイ研究では日本の第一人者と言うべき大和明先生が選びに選んだ2枚組みなので、そこいらのアメリカ製CDコンピなど足元にも及ばないほど厳選されたものです。曲データは以下のとおり。</p>
<p>Disc-1<br />
Side-A<br />
1. I Wished on the Moon<br />
2. What a Little Moonlight Can Do<br />
3. Miss Brwon to You<br />
4. If You Were Mine<br />
5. It's Like Reaching for the Moon<br />
6. These Foolish Things<br />
7. I Cried for You<br />
8. Did I Remember<br />
9. No Regrets</p>
<p>Side-B<br />
1. Summertime<br />
2. Billie's Blues<br />
3. Pennies from Heaven<br />
4. This Year's Kiss<br />
5. Why Was I Born<br />
6. I Must Have That Man<br />
7. My Last Affair<br />
8. Carelessly<br />
9. Moanin' Low</p>
<p>Disc-2<br />
Side-A<br />
1. Sun Showers<br />
2. Yours and Mine<br />
3. I'll Get By<br />
4. Mean to Me<br />
5. Foolin' Myself<br />
6. Easy Living<br />
7. I'll Never Be the Same<br />
8. Me, Myself and I<br />
9. A Sailboat in the Moonlight</p>
<p>Side-B<br />
1. Can't Help Loving' Dat Man<br />
2. When You're Smiling<br />
3. I Can't Believe that You're in Love with Me<br />
4. I'll Never Fail You<br />
5. The Man I Love<br />
6. All of Me<br />
7. I'm in a Lowdown Groove<br />
8. Love Me or Leave Me<br />
9. Until the Real Thing Comes Along</p>
<p>一枚目、冒頭の3曲はブランスウィック・セッションにおける最初の吹込みでありながら、一気に理想的な演奏にまで到達した不滅の3曲と言うことができます（"A Sun Bonnet Blue"が省かれている）。録音日時は'35年7月2日。"I Wished on the Moon"の歌いだしはこの時期に特徴的な低唱と、ビートに微妙に遅れて乗っていくという彼女のトレードマークに彩られています。特筆すべきは "What a Little Moonlight Can Do"の演奏で、これは3分芸術としての極地を示した多面的な演奏です。テディーの魅力的なイントロから、ベニー・グッドマンがクラリネットの低域を活用したテーマを半コーラス吹き、その後一転して高域でテーマを演奏する。続くビリーは早くも"Ooh-ooh-ooh"の3音をオリジナルに逆らってD音だけで歌いとおすという個性を発揮しています。曲全体がチョッパやで突っかけるような2ビートを刻んでいるのに対して、ビリーは微妙に遅れつつビートを前後にゆすることでタメの効いた乗りで歌っています。ビリーの後はベン・ウェブスター（ts）、テディ・ウィルソン、ロイ・エルドリッジ（tp）のソロが続きますが、ビリーの圧倒的な歌唱の前に霞んでます。 "Miss Brown to You"は、ベニーによる冒頭のイントロが魅力的で、油井先生はこの部分をそれこそ「真っ白になるまで聞き込んだ」と言っています。"What a Little Moonlight"と同じくクラの低域を活用し後半になって高域に動かしていくテーマ演奏の後は、ビリーの歌。テンポがよいのでタメの効いた乗りから自在にアクセントを動かしてスイングを作り出していきます。Aメロの部分とBメロに入ってからでアプローチを変え、後半部分はまるでトランペッターのようなアタックです。また、この曲ではピー・ウィー・ラッセルなどがよくやるグロール・トーンをところどころ使って、まるで二つの音を同時に出そうとするような歌い方をしています。歌い終わっても名残惜しむかのように、デディーのピアノに合いの手を入れていくところもすばらしい。</p>
<p>4曲目の "If You Were Mine"は'35年10月25日のセッションで、何気ない演奏ながらも心のこもった歌が聴けます。とくに "Every my heart, every my life"の積み上げのところは実にしみじみしています。</p>
<p>5曲目から7曲目までは'36年6月30日のセッションで、エリントンのところからハリー・カーネイ（bs）とジョニー・ホッジス（as）が参加しています。5曲目 "It's Like Reaching for the Moon"ではホッジスがエリントン臭（と言うかホッジス臭）全開のソロを受けて、ビリーが例のグロール・トーンを時おり交えながら歌いついでいきます。ハリー・カーネイはここでクラリネットのオブリガートをつけていてちょっとしつこい感じ。6曲目 "These Foolish Things"はイギリスの小唄で、歌詞といい曲想といいビリーに似合いそうですが、冒頭ちょっとビブラートをつけすぎで歌いこなせてない感じがします。しかしサビが終わってAメロに戻ってきたあたりのフレーズ（"Win the marks and make my heart a dancer")は最高で、やはりすばらしい出来を示しています。そして当時としては驚異的な売り上げ15,000枚（3,000枚程度が普通だったらしい）を誇った "I Cired for You"。マクラでも述べましたが、メロディーの動きを最小限に省略して、これに代わってリズムを大胆に動かしていく彼女の特色がよく出ています。サビのところの対句となるフレーズを、入りを少しずらすことでそれぞれ異なったフレーズに仕上げているところも見逃せません。</p>
<p>A面8曲目からB面2曲目までは'36年7月10日の吹き込みで、バニー・ベリガン（tp）とアーティー・ショウ（cl）が参加しています。後にビリーはアーティーの楽団に参加し、黒人女性としては初めて白人バンドのバンドシンガーになるわけです。しかしながらさまざまな障害と彼女のストレートな性格から退団にいたるのは後の話。8曲目の "Did I Remember"ではイントロの直後から、自信を持ったビリー節を炸裂させて印象的なトラックになっています。続く "No Regrets"でも、ギターのイントロに続いてビリーが入ります。このセッションはペットとクラの絡みが中心なので音が高域に偏る憾みがありますが、アンサンブルのすばらしさと、ビリーの自信に満ちて文字通り"後悔しない"かのような潔いフレージングがその欠点を補って余りあります。</p>
<p>しかし、このセッションの最大の成果は続くB面冒頭の2曲、 "Summertime" と "Billie's Blues" でしょう。この "Summertime"は、しかしすばらしい。バニー・ベリガンの印象的なイントロに続いて、ビリーは低唱を生かした出だしから、いつもと同じく後乗りでメロディーの変化もぎりぎりまで抑えています。それにもかかわらずきわめてブルージーで威厳を持った歌になっている。2コーラス歌った後出てくるアーティーのソロもよく、さらにその後再び2コーラス目を歌うビリーのフレージングは冒頭の力強いアタックから最後のコーダ処理にいたるまで目を見張るものがあります。この "Summertime" の歌いだしのフレージングを、後にジャニス・ジョップリンが意図的に模倣します。ジャンルも、そして声質（ビリーがサックスの声なのに対して、ジャニスはディストーションをかけたギターの声）も違いますが、ビリーの後継者はジャニスかもしれません。真の後継者とは師のやり方をそのまま真似るのではなく、その精神を受け継ぐものだと思います。同じように、パーカーの真の後継者はパーカーのやり方からはどんどん離れつつ、その精神だけは失わなかったマイルスです。2曲目の "Billie's Blues"は「ブルースを歌うレディー」としては数少ないブルース（12小節形式という意味でのブルース）で、当時の趣向も手伝ってブギウギのリズムに乗って比較的アップテンポで歌われます。１コーラス目はアーティーがオブリガートをつけ、2コーラス目はベリガンが、続いてアーティーの力強いクラリネットと、ベリガンのダークで太いトーンを生かしたソロが続きます。再び出てくるビリーは3連符を畳み掛けるように効かせたすばらしい12小節で演奏を締めています。</p>
<p>3曲目 "Pennies from Heaven"は'36年11月19日のセッションでベニー・グッドマンやベン・ウェブスターが再び参加しています。ここでのビリーは自由なフレージングでインプロヴァーザーとしての面目躍如。オブリガートをつけるベニーも控えめですばらしい。ここでは省かれていますが、同日のセッションで吹き込まれた "I Can't Give You Anything but Love"も必聴の一曲で、サッチモの歌とトランペットの影響が直接的に現れていて、実に興味深い演奏です。</p>
<p>4-6曲目に聞かれる'37年1月25日のセッションは彼女のセッション中最も重要なもののひとつで、レスター・ヤングとバック・クレイトンが参加しています。4曲目 "This Years Kiss"の冒頭に演奏されるレスターの美しくてしなやかなフレーズは、そのままビリーの歌に引き継がれていきます。同じように "Why Was I Born"では冒頭のテーマをバック・クレイトンが取り、ビリーの歌は自由にフレーズを作り変えながら、繊細な情緒を歌いだしています。そしてこの日最大の成果ともいうべきトラックが6曲目の "I Must Have That Man"。ビリーの畳み掛けるような歌に控えめに絡んでいくクレイトンのオブリガート、そのムード引き継いでレスターとベニー・グッドマンのソロ。最後の合奏などお互いがお互いの音を聞きあい、気持ちを理解しあっているからこそ生まれるグルーブ感がたっぷりです。このセッションは、ちょうどビックス・バイダーベックとフランキー・トランバウワーがそうであったように、気心の知れた仲間が集まって和気藹々と最高傑作を生み出したところにその価値がある。ジャズはなんだかんだ言って、強いもの勝ちなところがあり、傑作といわれる演奏もどちらかというと競い合い、腕比べ、丁々発止のやり取りから生まれることが多い。サッチモとアール・ハインズの28年の演奏や、パーカーとディズ、バドとファッツ・ナヴァロなんかはそうした試合系の典型です。一方で、ここに聞かれるような調和系というのか、お互いが相手を上回ろうとがんばりすぎず、むしろ互いに引き立てあうように演奏を高めていく音楽観は、ビバップを飛び越えてマイルスに直結する姿勢であり、晩年のマイルスの映像を目にするにつけ、この姿勢は彼が生涯保ち続けたものだという確信を深くします。</p>
<p>7曲目の"My Last Affair"は'37年2月18日のセッションで、メンバーはがらりと変わるものの上のセッションのムードを引き継いだ感じがして面白い。とくにヘンリー・レッドアレンのソロがよく、彼女の歌も、歌詞をちょっとクールに眺めて面白いフレージングを見せています。</p>
<p>8-9曲目はエリントンのところからクーティー・ウィリアムス（tp）、ホッジス（as）、カーネイ（bs）の3人がやってきた'37年3月31日のセッション。8曲目の "Carelessly"ではホッジスが、9曲目の"Moanin' Low"ではクーティーがそれぞれビリーのバックでオブリガートをつけますが、ちょっとつけすぎでやかましい感じがします。</p>
<p>レコード1枚目はここまで。2枚目のA面は彼女のキャリアにおいてのみならず、ジャズ史上最も重要なセッション群が続くので、稿を改めたいと思います。</p>
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		<title>Art Tatum: The Tatum Group Masterpieces (Pablo)</title>
		<link>http://jazz.fukao.info/2008/07/20287.php</link>
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		<pubDate>Sat, 19 Jul 2008 16:56:27 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[piano]]></category>
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		<category><![CDATA[Webster, Ben]]></category>

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		<description><![CDATA[盲目のピアニストアート・テイタムは超弩級のテクニシャンで天才なのですが、いまひとつ人気がありません。その理由は多くの人が気づいているように「うるさい」んですね。上手いんだけれどのべつ幕なしに「コロコロコ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/41c1t3va07l_sl500_aa240_.jpg" alt="tatumben" title="41c1t3va07l_sl500_aa240_" width="240" height="240" class="jack" /></p>
<p>盲目のピアニストアート・テイタムは超弩級のテクニシャンで天才なのですが、いまひとつ人気がありません。その理由は多くの人が気づいているように「うるさい」んですね。上手いんだけれどのべつ幕なしに「コロコロコロコロ」やられると耳につく。音楽で「耳につく」なんていうのは最悪なことなんですが、それでも耳について仕方がない。さらに、テイタムのソロ集などは大体が3分前後の演奏で、どの曲も同じように珠を転がしているので単調な感じがする。同じバカテクでもオスカー・ピーターソンが、そのバリエーションの豊かさから高い人気を得ているのに対して、アート・テイタムがいまひとつ人気がないのは、そういうわけだと思います。</p>
<p>それにしても、アニタ・オデイが "You're the Top" の中で歌詞をアドリブし、素晴らしいものの引き合いに "Tatum's left hand" （テイタムの左手）と歌っているように、実際目の前で展開されたら魂消るような上手さであることには変わりありません。ソロ集だと単調に流れる憾みがあるので、今回はホーン入りの名盤を紹介します。</p>
<p>メンバーはテイタム(p)、ベン・ウェブスター(ts)、レッド・カレンダー(b)、ビル・ダグラス(ds)で、録音は1956年9月11日。</p>
<p>1曲目は "Gone with the Wind" 。エラがベルリンで歌った名唱が残されていますが、それに匹敵するような名演です。イントロからテーマまでテイタムが弾ききっていますが、それにしても手数の多いこと <img src='http://jazz.fukao.info/wp-includes/images/smilies/icon_smile.gif' alt=':)' class='wp-smiley' />  せわしない感じすらしますが、その後に出てくるベンの悠揚迫らざるテナーと良い対比をなしています。この1曲目でこのセッションが成功していることは分かります、</p>
<p>2曲目の "All the Things You Are" はバップの聖典ですが、二人にはそんなこと無関係。｢名バラッド｣としてアプローチしています。ベンの深い音の背後でコンピングをつけるテイタムはしかし、コンピングという範疇を超えています。つまり出しゃばりすぎなわけです。ホーンと一緒になってアドリブしているわけですが、それがインタープレイに昇華されずに、同時に色んなことやっているという風情を醸し出しています。ビリー・ホリデイがらみのエピソードで｢ベンは非常に短気だった｣というのを聞いたことがありますが、この時彼は怒り出さなかったのかしら？あるいは｢俺のバックでピアノを弾くな｣とマイルスばりの発言はなかったのでしょうか？しかし、いずれにせよ56年という段階で、この曲を｢ありきたりのバップ｣にしていないところは凄いです。</p>
<p>"Have You Met Miss Jones" は邦題｢ジョーンズ嬢に会ったかい？｣は、テイタムを尊敬するピアニストオスカーPが、人気盤『プリーズ・リクエスト』で吹き込んでいますが、ここでの演奏はぐっとテンポを落としてゆったりとしたバラードに仕上げています。それにしてもベンのテナーの音色は実に豊かです。サブトーンが満遍なくいきわたっていて「これぞテナー」という音色。テイタムはやはりバックで手数多くやっていますが、この頃になると、「このアルバムはこういうもの」という気分に切り替わって、楽しく聞けます。</p>
<p>4曲目の "My One and Only Love" といえばコルトレーンとハートマンを思い出しますが、彼ら二人もわりとストレートにやっているせいか、この演奏とかぶります。もちろんハートマンがベンで、コルトレーンが後ろでうるさいテイタムの役です。かなり長いテイタムのソロがフィーチャーされた後ベンに受け渡されますが、二人とも全トラック中最高の出来を示していると思います。</p>
<p>5曲目 "Night and Day" にいたってやっとテンポが上がります。テーマのテイタムはストライド+テイタムという世にも恐ろしい展開になっています。ハイ・テンポだとベンも吹き荒ぶ傾向があって困りものなのですが、これはちょっと速いといった程度なので荒まずに吹いています。</p>
<p>6曲目の "My Ideal" は再びバラード。ここでのベンのソロは聴きもので、レイドバックしてブルージーな、実にくつろいだソロを取っています。テイタムはテイタムでテイタム満開の上昇下降を繰り返す「コロコロ」ソロから、一転ブルース・フィーリング豊かなソロに転じます。左手が走っているのは相変わらずですが。これは味わい深い。レコードでいう「B面2曲目」のジンクスがここでも発揮されています。</p>
<p>ラストが "Where or When"。テーマはテイタム。テーマの旋律を凌駕するような感じで左手が走りまくっています。もう、一人オーケストラ状態です。何ていう曲か忘れそうです。ということでベンが再びテーマのメロディーをしっかり吹きなおしています。</p>
<p>CDではこの後別テイクが3曲収められています。</p>
<p>いろいろ書きましたが、名盤ですよ。テイタムはソロだとベースやドラムも一人で受け持って、おまけに受け持てるだけの技量があるので時にうるさく感じますが、それでも一聴しただけで、ここまで強烈な個性を感じさせるピアニストは少数です。この辺の、強烈で傲慢なまでの個性というのが当時のジャズ界に見られるバイタリティーの源泉なのかもしれません。いまの人たちなら、それだけのテクがあっても「空気を読んで」控えてしまうかもしれません。さらに、この盤はベース、ドラム入りなので（全く空気を読んでいない場面も多いですが）少しだけ抑えた感じになっています。</p>
<p>まあ、「空気読む」なんて最低のフレーズなんですけれどね。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as1&amp;asins=B000STC6GO&amp;fc1=000000&amp;IS2=1&amp;lt1=_blank&amp;lc1=0000FF&amp;bc1=000000&amp;bg1=FFFFFF&amp;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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		<item>
		<title>Herbie Hancock: Maiden Voyage (Blue Note)</title>
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		<pubDate>Sun, 06 Jul 2008 12:52:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[Carter, Ron]]></category>
		<category><![CDATA[Coleman, George]]></category>
		<category><![CDATA[Hancock, Herbie]]></category>
		<category><![CDATA[Hubbard, Freddie]]></category>
		<category><![CDATA[piano]]></category>
		<category><![CDATA[Williams, Tony]]></category>

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		<description><![CDATA[ちょうどジャズに興味を持ち出した頃、奥平真吾さん(当時11歳！)がデビュー作『処女航海』をリリースして、おまけに彼と私が一歳違い。にもかかわらずこの大きな違いは何なんだ！？という大きな疑問にぶち当たりました。さ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/41dg378mbwl__aa240_1.jpg" alt="maiden voyage" title="41dg378mbwl__aa240_1" width="240" height="240" class="jack" /></p>
<p>ちょうどジャズに興味を持ち出した頃、奥平真吾さん(当時11歳！)がデビュー作『処女航海』をリリースして、おまけに彼と私が一歳違い。にもかかわらずこの大きな違いは何なんだ！？という大きな疑問にぶち当たりました。さいわい「才能の違い」という答えがすぐ見つかり、この疑問は解決しましたがね <img src='http://jazz.fukao.info/wp-includes/images/smilies/icon_cool.gif' alt='8)' class='wp-smiley' /> その後、この曲がハービー・ハンコックの代表作であり、ジャズ史にも影響を与えたエポック・メイキングな作品だったと知ったのはだいぶ後のことです。</p>
<p>最初にこのタイトル曲を聴いた時は、とくかく「クールな音楽」「抑えに抑えた音楽」という印象を持ちました。いわゆるクール・ジャズは『クールの誕生』をはじめ、ゲッツやコニッツなど聴いていたのですが、以前も書いたとおり、あまり彼らの音楽を「クール」だと感じたことはありません。一方で "Maiden Voyage" のイントロからして抑制感の極み。ジョージ・コールマンのサックスもショーター的というか、独自の抑揚を持っていて、激しく上昇下降するバップや音を敷き詰めて熱くうねっていくコルトレーンとは違う、クールなフレージングです。普段は熱い、いや暑いことすら多いフレディー・ハバードのトランペットも、実に抑えたブローイング。ハービーさんも、当然のように内省的なソロを取っています。普通、これだけ抑えていると退屈なものに仕上がるのですが、バックのトニー・ウィリアムスだけが自由に暴れているため、演奏をエキサイティングに仕上げています。</p>
<p>2曲目 "The Eye of the Hurricane"。「処女航海」ほど抑えられたものではなく、トニーのドラムを推進力にしてかなりバリバリ進んでいます。フレディーが1曲目とは打って変わって爆発的なブローイングでソロを取り、それに呼応するかのようにコールマン、ハービーも攻撃的なソロを取って演奏を盛り上げています。</p>
<p>3曲目は "Little One"。スローテンポのイントロから、イン・テンポになると3拍子で奏されます。コールマンの出だしはコルトレーンみたい。ちょっと懐かしいような哀愁あるフレーズでソロを構成していて、私のお気に入りでもあります。フレディーのソロもわりと崩し気味に吹いて、それをトニーが煽るという構成で面白い。ピアノは横に広がりのある和声を強調した幻想的なソロです。ロン・カーターのベースソロを経てテーマに戻ります。この曲はマイルスの『E.S.P.』にも吹き込まれています。私見ではマイルス盤の方により興味があります。</p>
<p>4曲目の "Survival of the Fittest" は「適者生存」という進化論の用語で、「音楽とどんな関連があるんだろう」と考えていた時期もありましたが、ある時「ジャズ曲のタイトルにはあまり意味がないものが多い」という記事を読んで納得した記憶があります。もっとも、こんな激しい曲をやったら「適者」じゃないと落ちてしまうような気もします。テンポを自在に動かして、フリーな展開を入れているところが興味深い。相当に相手の音を聴きあって、それに対して瞬時に反応できる連中でないと、ここまでフリーでありながら音楽を成立させることは難しいんじゃないかと思います。そういう意味では確かに「適者生存」かもしれません。ひところ、こういう音楽は難解な感じがして避けていましたが、今では違和感なく聴いています。感性も経験によって変容するのでしょう。</p>
<p>最後の曲 "Dolphine Dance" は、いまやスタンダード化された感のある名曲です。美しい旋律とモーダルな曲想が十分に生かされた雰囲気が素晴らしい。フレディーは曲の穏やかさをこわさない範囲で自由にソロを爆発させ、つづくコールマンも持ち味である甘めのムードを全開にしています。ハービーのソロも素晴らしく、何度でも聴き返したくなる演奏で、1曲目「処女航海」と並ぶ名曲・名演奏。</p>
<p>録音は1965年3月17日。メンバーはフレディー・ハバード(tp)、ジョージ・コールマン(ts)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B000XAMEU6&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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	</item>
		<item>
		<title>Bud Powell: Best (Steeplechase)</title>
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		<pubDate>Mon, 23 Jun 2008 15:52:13 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[piano]]></category>
		<category><![CDATA[Powell, Bud]]></category>

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		<description><![CDATA[バド･パウエルには大学のように「前期」と「後期」があって、前期はもう天才の極地。次から次へとフレーズが飛び出るし、どんなにチョッパヤでもものともせずガンガン進んでいた時期で、アルバム的には『バド･パウエ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/e382b9e382ade383a3e383b30002.jpg" alt="Bud Best" title="e382b9e382ade383a3e383b30002" class="jack" /><br />
バド･パウエルには大学のように「前期」と「後期」があって、前期はもう天才の極地。次から次へとフレーズが飛び出るし、どんなにチョッパヤでもものともせずガンガン進んでいた時期で、アルバム的には『バド･パウエルの芸術』、『ジャズ･ジャイアント』、『ジニアス･オブ･バド･パウエル』それに、ブルーノートの『Vol.1』『Vol.2』などを指します。一方、後期とは上記のアルバム以外の時期を指し、天才性の閃きに翳りが出てきたとか、指がもつれるようになったとか、精神に異常を来たしたとか色々言われていますが、要は前期ほどの輝きや興味を持てなくなった時期を指します。 </p>
<p>もっとも、日本で人気の「クレオパトラの夢」は後期作品のアルバムに属しているし、後期にも波があって、いい時期と悪い時期があることは油井先生が指摘している通りです。今日紹介するのは、後期も後期、1962年にストックホルムのクラブ「ゴールデン･サークル」で録音された『アット･ゴールデン･サークル』全５集のベスト盤です。バドの『ゴールデンサークル』は名盤なんですが、何せ5枚もあるし、重複曲も多いし、うめき声がいつも以上だし、そもそも評判の悪い後期だし、ということで知る人ぞ知るといった位置に落ち着いています。その中から選りすぐったベスト盤ということで、バドの全キャリアを通じてのベスト集ではないことを断っておきます。また、未発表盤からも4曲ほど取られています。</p>
<p>録音は1962年4月19日と23日、および9月という記録です。メンバーはバドの他、ドルビョン・フルトクランツ(b)、スーネ・スボングベリー(ds)となっています。地元のミュージシャンでしょうか。時期的には大江健三郎が「老いたセイウチ」とたとえた時期と重なるかもしれません。</p>
<p>いつも通り1曲づつ紹介してもいいのですが、このアルバムに関してはそれを避け、特筆すべきトラックについて書きたいと思います。</p>
<p>まずは2曲目の "I Remembaer Clifford"。音楽が止まりそうで止まらない、ギリギリのところで圧倒的に成立している名演です。以前、若い友人と一緒に音楽を聴いていて、ある音楽家（いわゆるアイドル）の演奏に関して「この音楽は止まっているね」と言ったところ、「どういうことだ？」と質問を受け、音楽が止まる感覚が分からない人もいるのかと気づきました。ということでここに私なりの考えを書いてみたいと思います。</p>
<p>「音楽が止まっている」というのは、休符と関係します。休符を無意味に休んでいるような音楽は、どこか「止まっている感じがする」。仮にインテンポでも休符で気を抜いた途端、音楽は止まります。ドラムやベース、ポップスなら打ち込みがステディーなビートを刻んでいるので止まりそうになくても、やっぱり休符での気の抜き具合が伝わってくるような時、つまり、休符以前と休符以降がブッツリと切れているような時、私は「止まっている」と表現します。</p>
<p>ジャズだと、普通にやっていれば止まらないんですが、あまりにもテンポを落とすと、休符に漂う緊張感いかんで、止まって聴こえる時がある。バドのこの曲の演奏はテンポが遅すぎて＝休符の間が長くて、普通なら止まって聴こえそうなほどの演奏なんですが、流れていく。理屈としては、おそらく音楽の底流に細分化された急速なビートが流れているんでしょうが、分かりやすくいえば、休符を休んでいない、休符こそ歌っているわけです。</p>
<p>おそらくもうボロボロだったと思うんですね、この時期のバドは。全盛期に比べて指も動かないし。にもかかわらず、音楽になっているのはこの点あるんじゃないかと思うわけです。同じことは、もう少しテンポは上がりますが、 "Like Someone in Love" にも当てはまります。この曲といったらバドを抜きには語れないほどはまった演奏です。</p>
<p>この時期のバドは、うなりつつ口をモグモグさせていた、いわゆる「モグモグのバド」です。</p>
<p>いずれにせよ『ゴールデン･サークル』は枚数が多い上に、散漫なところもあり、こういうベスト集は本当に助かります。これで全体を俯瞰した後、1枚づつ買い揃えていくのがかしこいやり方だと思います。このアルバムの魅力にはまれば、立派なバド・ファンです。いまは廃盤ですが、丁寧に中古店を当たれば必ずあります。ジャケは上の画像を参照。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B00005I78U&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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	</item>
		<item>
		<title>Wynton Kelly: Smokin&#039; at Half Note (Verve)</title>
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		<pubDate>Sun, 15 Jun 2008 14:43:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[guitar]]></category>
		<category><![CDATA[Kelly, Wynton]]></category>
		<category><![CDATA[Montgomery, Wes]]></category>
		<category><![CDATA[piano]]></category>

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		<description><![CDATA[『フルハウス』で共演したウェス・モンゴメリーとウィントン・ケリーは相性がよかったのか、このライブ盤で再び名演を繰り広げます。 録音は1965年6月と9月。場所はライブ録音がニュー・ヨークのクラブ「ハーフ・ノート」でス]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/31f991z7azl_sl500_aa240_.jpg" alt="halfnote" title="31f991z7azl_sl500_aa240_" class="jack" /><br />
『<a href="http://jazz.fukao.info/2007/10/31251.php">フルハウス</a>』で共演したウェス・モンゴメリーとウィントン・ケリーは相性がよかったのか、このライブ盤で再び名演を繰り広げます。</p>
<p>録音は1965年6月と9月。場所はライブ録音がニュー・ヨークのクラブ「ハーフ・ノート」でスタジオ録音がヴァン・ゲルダー・スタジオ。メンバーはウィントン・ケリー（p)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)のウィントン・ケリー・トリオにウェス・モンゴメリー(g)が加わった形になっています。</p>
<p>まず、何はともあれ1曲目の "No Blues" です。ウィントンはイントロの天才だけれど、ここでもまたその天才性が発揮されて｢絶対名演になる｣という感じのイントロ。トップ・バッターはウェス。畳み掛けるようなシングルトーンによるリフをしつこいぐらい繰り返して演奏のボルテージを高めていき、同時にグループの一体化(グルーヴ感)を構築するや、オクターブ奏法に切り替えスリリングなソロを展開。続いてコード奏法に移る。この展開を何コーラスにもわたって繰り返し、ソロ全体が大きなリフのようになっていますが、間然とするところは全くありません。ウィントンも伴奏をしながらウェスに聴きほれているような風情がします。続くウィントンは全盛期ほどの迫力はありませんが、ウェスと同じくしつこいようなリフを、珠を転がすようなタッチで弾いていきます。途中ウェスの合いの手に応えたりと充実したソロです。ポール・チェンバースのベースソロを経て合奏に戻って終わり。13分にわたる熱演ですが、スリリングな展開に時間を忘れ、あっという間に終わったような感じがします。</p>
<p>2曲目のバラード "If You Could See Me Now" はトリオによるドラマティックなテーマ演奏に続いて、ウェスのギターが先発。これがまたいい。レイド・バックした感じのゆったりとした展開の中に恐ろしいまでのテクニックをきっちり詰め込み、精緻を極めたソロになっています。この辺がグラント・グリーンとの違いでしょうか <img src='http://jazz.fukao.info/wp-includes/images/smilies/icon_cool.gif' alt='8)' class='wp-smiley' /> もっとも、グラント・グリーンも好みなんですがね。ウィントンのソロはそのままエンディングに入っていくような感じで、ドラマティックなソロ。</p>
<p>3曲目 "Unit 7" はベーシストのサム・ジョーンズによる作品。ウィントンが先発して華麗なソロを展開。その後登場のウェスは非常にエキサイティングです。</p>
<p>4曲目の "Four on Six" はウェス・オリジナルで｢サマータイム｣のコード進行を使っています。ウェスのソロは自分のオリジナルということもあって実に素晴らしい。ギター奏法のショーケースといっても過言ではありません。ウィントンは元歌｢サマータイム｣のメランコリックな気分がよく表れたソロです。ポールのソロはアルコ弾き。ジミー・コブのドラムソロまで付いています。最後の合奏で聞こえるのは歴史的な録音『ミントンズ・ハウスのチャーリー・クリスチャン』の "Swing to Bop (Topsy)" に聴かれるフレーズですね。</p>
<p>ラストはスタンダードの "What's New?"。ウェスによるこの曲のテーマ演奏を聴くと、彼のバラード解釈がパット・マルティーノにダイレクトな影響を与えていることが分かります。ウィントンのソロになるとイン・テンポに転じ、ドラムがステディーなビートを刻んでわりと明るめの雰囲気に変わります。その雰囲気を保ったままウェスがソロを半コーラス取りテーマに戻ります。味わい深いバラードだと思います。</p>
<p>『フル・ハウス』、『インクレディブル・ジャズ・ギター』と並ぶウェスの名盤。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B00008KKTK&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>Keith Jarrett: Bye Bye Blackbird (ECM)</title>
		<link>http://jazz.fukao.info/2008/06/10273.php</link>
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		<pubDate>Mon, 09 Jun 2008 15:23:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[Jarrett, Keith]]></category>
		<category><![CDATA[piano]]></category>

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		<description><![CDATA[マイルスは1991年8月25日に亡くなりましたが、その後に出された「トリビュート物」の数は計り知れず、中には「マイルス頼み」のバイショウ的感覚が突出しすぎで、却っていやらしいものもあります。マイルスに限らず、こうした]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/41fe6e3zhjl_sl500_aa240_.jpg" alt="Bye Bye Blackbird" title="41fe6e3zhjl_sl500_aa240_" class="jack" /></p>
<p>マイルスは1991年8月25日に亡くなりましたが、その後に出された「トリビュート物」の数は計り知れず、中には「マイルス頼み」のバイショウ的感覚が突出しすぎで、却っていやらしいものもあります。マイルスに限らず、こうしたいやらしい「トリビュート」を見せられてきたジャズファンには、私を含めてトリビュート物に懐疑的な気分を持っている人が多いようです。</p>
<p>このアルバムもまたキースによる「マイルス追悼盤」と言うことが出来ますが、しかし、そんないやらしいトリビュート物ではありません。レコーディングは1991年10月12日、マイルスの死の直後といってもいいような日付ですが、直後過ぎて「んじゃ、死ぬ前から準備していたのか？」という疑念さえおきそうです <img src='http://jazz.fukao.info/wp-includes/images/smilies/icon_razz.gif' alt=':P' class='wp-smiley' />  が、まあ、そんなことはないでしょう、演奏を聴けば分かります。メンバーは、いつもの通りゲイリー・ピーコックのベースに、ジャック・ディジョネットのドラム。</p>
<p>1曲目 "Bye, Bye, Blackbird" はマイルスの十八番で、『ラウンド・ミッドナイト』その他のアルバムに彼の演奏を聴くことができますが、キースにとっても得意曲だったらしく、以前に紹介した『アット・ザ・ディア・ヘッド・イン』でも取り上げています。</p>
<p>2曲目 "You Won't Forget Me" は、シャーリー・ホーンの吹き込みでも有名な曲ですが、実にしみじみした悲しい曲想で、マイルスの死を悼むキースの心情が伝わってきます。特に後半、寺島さんの言う「あれ」がでてきます。「あれ」とはキースのスタンダーズ物で、時折原曲のコードや展開を無視してたたみかけるような、美に淫するような哀愁感漂う即興演奏をおこなう部分のことで、この曲でも悲しげな「あれ」が展開されます。</p>
<p>"Butch and Butch"はオリバー・ネルソン作で、正統派バップの香りも高い曲です。ディジョネットのドラムソロが大きくフィーチャーされています。4曲目の "Summer Nights" はアンダーレイティッドなアルバム『クワイエット・ナイト』からの一曲でしょう。キースのは哀愁あるボッサの名演です。</p>
<p>5曲目 "For Miles" はキース他3人名義なので、即興演奏でしょう。マイルスへ捧げた曲です。最初の展開から「天国への7つの階段」となりそうに聞こえますが、そのままポリリズミックなドラムソロへと展開して、その後ベースラインが「ソー・ホワット」みたいなことをはじめた後、キースがスパニッシュ全開に入ってきます。『スケッチ・オブ・スペイン』への敬意でしょうか。後半はスパニッシュあるいは北アフリカ的ななムードをたたえた「あれ」が10分ほど続きます。むしろこの曲は「あれ」のかたまりといってもいいような哀愁に満ちたトラックで、このアルバム中の白眉だと思います。</p>
<p>6曲目の "Straight No Chaser" はモンクの曲で、マイルスは『マイルストーンズ』で取り上げています。ビバップど真ん中という感じの演奏。</p>
<p>7曲目のスタンダード "I Though about You" もマイルスの十八番で、『いつか王子様が』ほか数枚のアルバムでも取り上げている曲で、明るくも物悲しい美曲＆美演に仕上がっています。地味だけれど、耳を傾けるとナミダモノの演奏。</p>
<p>8曲目 "Blackbird, Bye, Bye" も3人名義ですが、"Bye, Bye, Blackbird"を下敷きにした即興的な演奏で明るくこのアルバムを締めくくっています。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B0009N2U06&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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		<title>Art Blakey: The Jazz Messengers (Columbia)</title>
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		<pubDate>Mon, 02 Jun 2008 15:21:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[Blakey, Art]]></category>
		<category><![CDATA[Byrd, Donald]]></category>
		<category><![CDATA[drums]]></category>
		<category><![CDATA[Mobley, Hank]]></category>
		<category><![CDATA[Silver, Horace]]></category>

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		<description><![CDATA[ハード・バップのど真ん中にある曲は何かと聴かれれば、"Nica's Dream"じゃないかと答えています。この曲、作曲はホレス・シルバー、ハード・バップど真ん中からファンキーあたりまでの屋台骨を支えたピアニストで、ブルーノート後期]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/21z8fgst4hl_sl500_aa130_.jpg" alt="Jazz Messengers" title="21z8fgst4hl_sl500_aa130_" class="jack" /><br />
ハード・バップのど真ん中にある曲は何かと聴かれれば、"Nica's Dream"じゃないかと答えています。この曲、作曲はホレス・シルバー、ハード・バップど真ん中からファンキーあたりまでの屋台骨を支えたピアニストで、ブルーノート後期に｢宗教物｣といわれる懐疑的なレコードを連発したものの、最近は回帰して普通のジャズを堂々と弾いている人です。</p>
<p>彼の "Nica's Dream" といえば、ブルーノートの『ホレスコープ』が有名ですが、この曲に限って言うと、今回紹介する "The Jazz Messengers" の演奏が非常に優れています。録音は1956年(モダンジャズの当たり年です)の4月と5月。メンバーはリーダーのアート・ブレイキー(ds)他、ドナルド・バード(tp)、ハンク・モブレー(ts)、ホレス・シルバー(p)、ダグ・ワトキンス(b)です。この後、ホレスがバードやモブレーを引き連れて独立してしまい、残されたブレーキーはその後ピアノと作曲にボビー・ティモンズを迎え、リー・モーガン(tp)、ベニー・ゴルソン(ts+作曲)をメンバーに、歴史的なアルバム『モーニン』を吹き込んだことを思えば、大人の事情とはいえ歴史の偶然と不思議さに思いをいたします。</p>
<p>1曲目 "Infra-Rae" はハンク・モブレーの曲で急速調とマイナーな曲想が魅力のハード・バップらしい曲。ソロの先発はバード。情熱的なソロが魅力です。続いて三連も豊かなホレスらしいピアノソロ。そして作曲者モブレーのわりとすばしこいソロが続きます。モブレーはパーカーがよく繰り出すフレーズをところどころ引用したりして乗りに乗っています。最後にアンサンブルとブレイキーの4バースを経てブレイキーのドラムソロ。特に後半はドラム・ソロのショーケースになっています。</p>
<p>そして2曲目にして、永遠の名曲 "Nica's Dream"。ここでのバージョンは情熱的なホレスのバッキングにサポートされてモブレーが先発。これが実に味のあるソロ。曲を吹いているというより、何かを語りかけられているような気にさせられる名ソロです。続くバードのソロはクリフォード直系のクルクルと回転するフレージングを基調とした華やかなものです。クリフォードほど上昇下降を展開しませんが、それが彼の個性です。バードの後に出てくるホレスのソロ。冒頭の音を聴いて御覧なさい。どれほど彼がこの曲にかけているか聞こえてきます。そして、時を同じくしてブレーキーが細やかに奏法を変えてきます。これほどお互いの音を聴き合えていたのに・・・ホレスのソロを経て、アンサンブル?ショートソロの展開となり、曲に戻ります。実に名演。マイナー、ラテン・フレーバー、｢マイルス・ロリンズ・コルトレーン｣抜き、2管。これぞハード・バップのイデアではないかと思われる演奏です。</p>
<p>3曲目の "It's You or No One" はスタンダード曲。バップ風にアレンジされています。全員が快調にソロを飛ばします。4曲目 "Ecaroh"も優れたハード・バップ曲で、ネーミングはHoraceのアナグラム。メジャーキーですが、不思議と各人のソロがくすんでいるところがやはりハード・バップらしい。5曲目"Carol's Interlude" はモブレー作曲のマイナー曲。これなんかも実にこの時期らしいし、ブレイキーも煽りに煽っているんですよね。 "The End of a Love Affair" はスタンダードですがテーマはラテンリズムで演奏されています。この曲はハービーさんとチャカ・カーンも演奏していて、本当にエバーグリーンな名曲だと思います。</p>
<p>最後はモブレー作曲の、その名も "Hank's Symphony"。チャイナな感じでブレイキーもシンバルを銅鑼に見立てて叩くイントロから急速調なテーマになだれ込みます。テーマ終了後ブレイキーのかなり長いドラムソロが全面にフィーチャーされ、管はアンサンブルを中心とした裏方に徹しています。</p>
<p>下のCDではなんと5曲もプラスされていますが、再発の端境期で妙に高い中古にリンクしています。いま急いで買う必要はありません。いずれ再発されます。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B000007V5C&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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		<title>Wynton Kelly: Wynton Kelly! (Vee　Jay)</title>
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		<pubDate>Mon, 26 May 2008 14:55:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[Kelly, Wynton]]></category>
		<category><![CDATA[piano]]></category>

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		<description><![CDATA[ウィントン・ケリーがマイ･ベスト･フェイバリット･ピアニストであることは以前の記事にも書きましたが、その中でも最も優れているのが『ケリー･アット･ミッドナイト』であるのに対して大衆的な魅力は『ウィントン]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://jazz.fukao.info/img/413ra438mjl_sl500_aa240_.jpg" alt="wynton kelly" title="413ra438mjl_sl500_aa240_" class="jack" /><br />
ウィントン・ケリーがマイ･ベスト･フェイバリット･ピアニストであることは以前の記事にも書きましたが、その中でも最も優れているのが『ケリー･アット･ミッドナイト』であるのに対して大衆的な魅力は『ウィントン･ケリー(邦題『枯葉』)』にあると書きました。たしかに『ケリー･ブルー』という、より人口に膾炙されている名作もあるにはあるのですが、あのタイトル曲「ケリー･ブルー」は時代がついている。一方、この『枯葉』に聴かれるようなピアノソロは今でも十分通用するし、今でもこれほどスイングしているピアノはなかなか聴かれないのが事実です。</p>
<p>このアルバム、メンバーはウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、サム・ジョーンズ(b)、ジミー・コブ(ds)です。</p>
<p>1曲目の "Come Rain or Come Shine"。ビル･エバンスの演奏が実にシンネリ・ムッツリしているのに対して、ケリーのそれは実に跳ね回って楽しそうです。邦題｢降っても晴れても」という割りに晴れが続いているようです(エバンスは雨続きのようですが）。2曲目はバラード "Make the Man Love Me"。歌伴の得意なウィントンですが、歌に丁寧なコンピングを施しているような名演になっています。</p>
<p>そして、タイトル曲の｢枯葉｣。これ、普通に使うコードとは若干違う解釈をしているんですよね、Bメロの部分が。まあ、それにしてもビル・エバンスとは別の行きかたを取りながら、これはこれでやはり潤みや哀愁のある名演に仕上がっています。</p>
<p>続く "Surrey with the Fringe on Top" (｢飾りのついた4輪馬車｣)も軽快なテンポながらも、イントロなんかエバンス風で笑います。やっぱり意識していたんでしょうね。しかし、アドリブに入ると、これはもうウィントンとしか言いようのない、個性全開のスイングするピアノに変わるところがまたよい。</p>
<p>5曲目 "Jone's Avenue"、6曲目 "Sassy"は共にケリーのオリジナル。後者はサラ・ヴォーンの愛称で、彼女に捧げられた曲だそうです。どちらも、オリジナルということもあって『ケリー・アット・ミッドナイト』に収められていそうな「乗りのよい」曲想です。</p>
<p>"Love I've Found You"はバラードで、しみじみとした曲想の中に左手の力と右手のつけるおかずも綺麗で、ケリーの絶頂期が捉えられています。バド派なんだけれど、バドのようにメランコリックではないケリーの魅力全開のトラックだと思います。続く "Gone with the Wind" はジミー・コブのドラムの妙技も聴けるスタンダード。ウィントン以上に歌っているドラムが魅力です。4バースにも聴かれますが、それ以前にウィントンのアドリブの背後に聴かれるドラムが魅力を振りまいています。</p>
<p>最後の曲 "Char's Blues" は冒頭にミキサー室の声が入ったあと、軽快なブルースが始まります。ウィントンらしく華麗なピアノソロに続いて、サム・ジョーンズのベースソロも聴くことができます。</p>
<p>ウィントン・ケリーの絶頂期を捉えたジャズ・ピアノファン必携の一枚です。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B000024YHR&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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		<title>Oscar Peterson: The Way I Really Play (MPS)</title>
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		<pubDate>Fri, 08 Feb 2008 14:05:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator>G坂</dc:creator>
				<category><![CDATA[Peterson, Oscar]]></category>
		<category><![CDATA[piano]]></category>

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		<description><![CDATA[昨年12月にオスカー･ピーターソンが亡くなりました。彼はライオネル･ハンプトン、ベニー･カーターと並んで、決して亡くなることはないジャズマンと思っていたのでびっくりしました。もっとも82歳ということで、あの巨躯]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src='http://jazz.fukao.info/img/op.jpg' alt='The Way I Really Plays' class="jack" /></p>
<p>昨年12月にオスカー･ピーターソンが亡くなりました。彼はライオネル･ハンプトン、ベニー･カーターと並んで、決して亡くなることはないジャズマンと思っていたのでびっくりしました。もっとも82歳ということで、あの巨躯を支えて来たことを考え合わせれば、大往生といえるのではないでしょうか。オスカーPの作品は枚数も多いので、今回は特に私の好きな1枚を紹介します。</p>
<p>この <i>The Way I Really Play</i>（邦題『オスカー・ピーターソンの世界』）はMPS (Music Productions of Stuttgart) 時代の最高傑作として評判の高いアルバム。さらに、このレーベルは音がよいので、ピーターソンのテクニックが余すところなく捉えられているといわれています。録音は1968年4月、ドイツ、フィリンゲン。ハンス･ゲオルク･ブルナーシュワー･プライベート･スタジオというドイツらしく長い名前のスタジオ録音ですが、スタジオ･コンサート風にリスナーが入っていて拍手などが聴こえます。メンバーはピーターソンのほか、サム･ジョーンズ(b)、ボビー･ダーハム(ds)のピアノ･トリオ編成。</p>
<p>1曲目 "Waltzing Is Hip" はタイトルどおり3拍子の曲ですが、ピアノのレンジをフルに使ったダイナミックで乗りに乗った演奏と、それをしっかりと捉えた録音に驚きます。このガンガンに飛ばす高テンションの1曲目から、実にリラックスしたムードの2曲目 "Satin Doll" へと繋がるところが特に好きで、何度もテープを逆戻しして聴いたものです。</p>
<p>実はこのアルバム、中学生の頃に近所のレンタル･レコード店で借りてテープにダビングして、そのテープを長い間聴いていました。思い返すと、当時はレコードをレンタルしていたんですね。CDとは比べ物にならないほど繊細な扱いを要求するレコードで、こちらも出来るだけ傷をつけないように「お借り」して、家に帰るとすぐにテープにダビングして、再び仕舞い、翌日返しに行ったわけです。とはいえ、私がレンタルで済ましたジャズ･レコードはこれぐらいしか覚えていないので、ジャズ･コーナーはあまり充実していなかったんじゃないかと思います。当時猖獗をきわめていたフュージョンなら割とあったのかもしれませんが、今と違い不寛容だった当時は見向きもしなかったので覚えていません <img src='http://jazz.fukao.info/wp-includes/images/smilies/icon_biggrin.gif' alt=':D' class='wp-smiley' /> </p>
<p>その「サテン･ドール」が、リラックスしたムードで実によい。10分近い演奏なんですが全く飽きさせることなく、ピアノを目一杯に使ったフルレンジのオーケストラルな演奏から単音でシンプルに展開するソロ、可憐な音使いで小さく花を咲かせたと思えばブルージーにやくざな音を多用してみたりと、自在にピアノをコントロールしています。「この時間がこのまま続いてくれれば」と思わせる素晴らしい演奏です。ただし、キース･ジャレット顔負けの唸り声が入っています <img src='http://jazz.fukao.info/wp-includes/images/smilies/icon_cool.gif' alt='8)' class='wp-smiley' /> </p>
<p>3曲目は　"Love Is Here to Stay" 。ライナー･ノーツでいソノてルヲさんが「アート･テイタム風のイントロ」と書いていますが、全くその通りで華麗に球を転がしています。リズムが入ってくるとミディアム･テンポになりテーマを終えた後のアドリブは、これまたジャズ･ピアノのショーケース。「サテン･ドール」ほど長くありませんが、よくまとまった作品です。4曲目の "Sandy's Blues" はピーターソンのオリジナル。「サンディー」とはサンドラ夫人のこと。タイトルどおりのブルースで、リラックス･ムードが横溢しています。途中からテンポアップしてブギ、速弾き、コード弾きと様々な技巧を駆使してエリントンが呼んだように「鍵盤の大王」の貫禄を見せつけ、再びテンポを落としてブルースになります。この辺の緩急のつけ方も心憎い1曲。</p>
<p>5曲目はディズニー映画の名曲 "Alice in Wonderland"。1曲目と同じくワルツです。ビル･エバンスもこの曲で名演を残していますが、聴き比べればジャズ･ピアノ2大スターの個性の違いがよく分かるでしょう。ラスト･ナンバーは再びOPオリジナルで "Noreen's Nocturne"。ノクターンとは名ばかりで、夜にかけたら目が覚めてしまうほど景気のいい曲。サム･ジョーンズがギリギリとベースを掻き鳴らし、ボビー･ダーハムが太鼓を連打して演奏を盛り上げています。</p>
<p>私も現在はテープでなくCDでこれを楽しんでいます。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=fukao-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;asins=B00008K75G&#038;fc1=000000&#038;IS2=1&#038;lt1=_blank&#038;lc1=0000FF&#038;bc1=000000&#038;bg1=FFFFFF&#038;f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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